昨日(10/14)、父の家で警察出動騒ぎがありました。
事のいきさつはこうです。
父は、朝9時になったら警察に電話をしようと思っていました。
警察に連絡したのは、父に次のような考えがあったからのようです。
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家(実は私の家のこと)の裏でがけ崩れが起きたので、被害が拡大する危険がある。
雨が降ると水が亀裂の中に流れ込んでいる。
外から見える亀裂は小さくても、土の下には大きな穴が空いているはずだ。
その水は下水道に沿って流れていく。
下水道は公道だから、公共機関が補修を担うべきである。
父独特の表現で「公道」という言葉を使っていますが、要するに「公共の施設」ということです。
これは公共施設の「災害」に当たるから、警察に連絡を入れるのがよかろう。
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9時になり「110」をしました。
本人確認や住所確認のやりとりがあり、受話器を置いてものの5分ほどで「ピーポー、ピーポー」というサイレン音とともに警察官がやってきました。
こういう展開になるとは、おそらく父は予想していなかったはずです。
しかし、引き下がるわけにもいかず、多少開き直って、警察官に対応したのだと想像します。
たまたま、近所の杉浦さんがいたので警察官が被害状況を聞いたそうですが、もちろん、ここ父の住む場所ではそんな被害は起こっていません。
要領を得ないので、警察官は、父の近親者の連絡先を聞こうと、民生委員のNさんに連絡したそうです。
連絡を受けたNさんは、相手は警察と名乗っているけれど詐欺電話の可能性もあるので、「個人情報は教えられないので、私がそちらまで行きます。」といって、わざわざ父の家まで来てくれました。
Nさんは私の携帯に連絡を入れてくれましたが、私は仕事中でNさんからの連絡に気づきませんでした。(仕事中で消音モードにしていました)
Nさんが到着し、Nさんから連絡を受けた町内会長も父の家に到着しました。
きっと、サイレンを鳴らしながら2名の警察官がやって来て、さらに民生委員と町内会長までやって来て、要領を得ない父の説明を聞きながら被害場所を探す出来事に、ご近所の方達は何が起きたのかと思ったに違いありません。
とうとう高齢の父がボケたのだと思ったことでしょう。
民生委員から私とまあちゃんの連絡先を聞いて、警察官がそれぞれの携帯に連絡しました。
しかし、私は仕事中でしかも消音モードにしていたので着信に気が付きませんでした。
幸いまあちゃんが、昼過ぎに気づいて、取るものもとりあえず、父の家に行ってくれました。
まあちゃんから私にLINEがありましたが、それにも気づきませんでした。
「おじいちゃんの家に行ってきました。
戸塚警察から連絡ありましたか?
色んな事がごちゃ混ぜになってるけど💦
普段と変わらない会話も内容もあり
怪我や事故が心配だけど
速記の勉強して家にいる
と言ってました。」
昨夜(22時頃)ようやくまあちゃんからのLINEに気づき、まあちゃんから状況を聞くことができました。
そして、今朝、民生委員のNさんと戸塚警察地域課のOさんに連絡し、昨日のお詫びと、お礼をいい、さらに詳しい状況を聞くことができました。
町内会長のお宅へは直接訪問してお詫びと、お礼を言いました。
どうして父が警察に連絡したのか、確かに思い当たることがあります。
先日の食事会の時に、2年前の宅地造成の直後に私の家の裏の駐車場に亀裂が入り、その穴がだんだん大きくなった話をしました。
亀裂ができたのは、大きな桜の木を伐根する際に、クレーン車で力任せに引き抜く工事をしていたので、その可能性もあるという話もしました。
伐根には数日かかりました。
伐根中は、40~50m離れている我が家も、常に家が揺れるくらいの振動があった話もしました。
父は、その話をたいそう気にかけていました。
「小さな穴に見えても、中は大きな空洞になっているんだ。
そこに流れた水は、公道(下水道)に流れていくから、災害扱いで補修できるよ。」
会うと必ず、まっさきにこの話題を切り出していました。
このいきさつを知らないと「とうとうボケた」と思われるでしょうね。
今日、父からも昨日のいきさつを聞きました。
やはり、私が思っていた通りでした。
私たちを「守りたい」一心で起こした行動です。
警察を呼んだことは、一切咎めませんでした。
穴が空いている場所をスマホに撮り、父に見せてこう言いました。
「この穴の下に大きな空洞があるかもしれないので、駐車場の持ち主が埋め戻すことになったから安心して。」
埋め戻しが決まったわけではありませんが、父を安心させるための「方便」です。
